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ラオス街エッセイ
〈番外〉タイ:ウドンタニ1泊2日 ■ ■

 
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mark 夜 市
 セントラルプラザの裏側に回って付近を散策する。このあたりは歓楽街らしいが、たしかにタイ人女性と白人おやじのアンバランスな2人連れをときどき見る。
 大通りをぐるっと回ってナイトマーケットを見に行く。屋内にデパ地下のような惣菜コーナーがあった。ご飯の小さいパックを置いた店が何軒かあって気になる。おこわ(もち米)だといいのだが、ふつうのうるち米ならがっかりなので、しばらく聞けずにいた。念のため、ある店でこれはおこわか聞こうとラオ語を頭のなかで組み立てていると、おばちゃんが機先を制して「カオニャオ」と(笑)。おこわである。1パックお買い上げ。

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ビニールにパックされたもち米のご飯

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屋内の惣菜売り場

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遠目だとおいしそうに見える虫の唐揚げ

 カオニャオ(おこわ)をゲットしたので宿呑みにしようと思い、向かいのセブンイレブンへ。しかし、缶ビールは意外と高く35バーツくらいする。日本円だとおそらく100円くらいだと思うが、炭酸飲料との価格差が大きかったので7upにした。
 カオニャオはあっという間に食べてしまう……。

mark 2日目
 7:40に起床。
 遅くまで寝てしまった。昨日荷物をもって移動したせいか、多少の疲れが残っている。9時のバスはまだ席があるだろうか。急ぐ必要はとくにないが、ビエンチャンで宿が埋まるとイヤなので午後の早い時間に戻りたい。

 バスターミナルに8時半に到着。窓口には10:30の札が置かれている。9時の分の販売はもう終わってしまったようだ。帰りもパスポートを提示して買う。座席はB1。最前列だ。しかし、発車まであと2時間もある(笑)。
 昨日の麺がうまかったので、同じ店に行く。

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レタスやミントは自分で好きなだけ入れる

 朝メシをゆっくり食べている間に、発車まで1時間少しになる。
 時間待ちをしながら周りの人たちを見ていると意外と面白い。坊さんに敬意をもって話しかける男。待ち時間にうんざり気味のカップル。多くの荷物を周囲に置いてそわそわ気味の女子グループ。赤ん坊を抱き、空いた席を探す女。それを見て席をひとつ詰める少女。
 向かいに座るお姉さんはどうやら単身のようで、30歳を少し超えたくらいのしょうゆ顔美人。職員らしき男が何かの拍子に声を掛けるし、横の坊さんも話しかけている。と思えば、荷物を置いたまま携帯を片手にどこかに消える。

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ビエンチャン行きバスのホーム付近

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ウボンラチャタニ〜ノンカイの豪華バス。大宇製

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待合エリア

 バスは発車時刻間際に入線する。昨日乗った車両よりボロいがエアコンは付いている。それより荷物がすごいことになっている。バスの周りには乗客とともに多量の荷物が集まってきている。ほんとに全部バスに積むのだろうか。ぼくのカバンはバス会社の職員に任せたので善処してくれているであろう。

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これはごく一部。奥の白い袋はたぶん米。手前の自転車も荷物!

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運転席の横にも荷物

mark 国境越え
 11時すぎに発車。発車間際まで人が乗り込む。
 行きと同じく1時間でタイ側の国境に着く。出国の手続きはスムーズに進む。ラオ・テレコムの電波が普通に入り、ラオ・テレコム経由でネットにつながる。
 ラオスの入国もスムーズに進んだ。入国審査の先で40バーツの入国税を取られる。空路の場合だとこの種の料金は航空券代と合わせて請求されるので、他の国でももしかしたら気づかないうちに徴収されているのかもしれない。

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タイ側の国境

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ラオスに入国

 今日のバスは昨日よりボロく荷物も満載だが、その分、車内の雰囲気は庶民的だ。
 ラオスの入国審査を終えてバスに戻ると、ぼくの隣の席に坊さんが座っている。手荷物がぼくの席にはみ出していて、座れない。坊さんはいちおう敬うことにしているので通路に立っていると、バス会社のおっちゃんが坊さんに何か言ってくれる。到着まで30分なので立っていても構わない。おっちゃんに「ボーペンニャン」(タイ語の「マイペンライ」に当たるラオ語。大丈夫の意)と言うと空気がなごむ。
 そういえば先ほど国境で話をした日本人Mさんの姿がまだ見えない。ラオ語の記憶をまさぐって頭のなかで文を組み立て、「コン・ニープン・マー・レーウ・ボー?」とおっちゃんに聞いてみる。「日本人はもう来た?」というほどの意味だ。いちおう通じたようで、おっちゃんはスタンプを押す仕草をする。「手続き中」という意味のようだ。
 そんなやりとりをしているうちにMさんが戻ってくる。
 「マー・レーウ」(来た)と、おっちゃん。
 ぼくも「マー・レーウ」と返す。面白い男かもしれない。
 じつはこのときぼくはラオ語を使ったつもりでいたのだが、あとで本を確認したところ、「レーウ」の声調(声の上がり下がり)が間違っていて、タイ語の声調になっていた……。通じればそれでいいのだが、ラオ語にこだわりたかったぼくとしては痛恨のミスである。

 立っていたおかげで右横のグループとの距離が近くなる。バス会社のおっちゃんと右横のおばちゃんグループは言葉の話で盛り上がっているっぽい。左の坊さんもときどき会話に加わる。おっちゃんはぼくを日本人だと坊さんに紹介したあと、「どもありがとう」と日本語で言う。坊さんが英語で教えてくれたところでは、おばちゃんたちはベトナム人で、ビエンチャンを経てベトナムに戻るのだという。

 13時30分、タラート・サオのバスターミナルに到着する。荷物を降ろす作業でごった返すなか、自分の荷物を見つけて立ち去る。去り際、ドア口に立っていたおっちゃんに「どうもありがとう」と日本語で声を掛けた。
 Mさんは疲れも見せず、知人がいるという「何とか村」にそのまま向かった。

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ビエンチャンに到着して荷物を降ろす

(2013.2.16 記)