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コソボ日記
--- Days in Kosovo
2014.5.20tue.5.25sun.
4. プリシュティナの夜
写真
ヨーロッパで愛飲のビターレモン味
icon2014年 5月21日(水)
〔前回〕コソボ共和国の首都プリシュティナに午後1時前に到着したあと、郊外のグラチャニツァに修道院を見に行き、再びプリシュティナに戻ってきました。
iconプリシュティナ
 宿 へ
 15:05くらいプリシュティナのバスターミナルに帰着。
 ターミナルを出ようとして郵便局があるのを発見。いつでも絵葉書を投函できるように切手だけ買っておく。
切手 0.70×3=2.10
 16:00タクシーで一気に宿まで来た。
 バスターミナルはぽつりと孤立した場所にあり、公共バスで中心部に出るのは面倒だと手元のガイドブックにも書かれている。不案内な旅行者はタクシーを使うのが無難なようだ。相場がわからないので7ユーロでOKしたが、あとでよくよく調べてみると、ターミナル内で乗ると駐車料金が加算されるようで、いくらか無駄金を払ったかもしれない。
 ただ、宿は商店街の奥まった場所にあり、大雑把な地図ではとてもたどり着けそうにない。旅行者相手の運転手に情報料を上乗せしたと思うことにする。
 宿はホステル・イスタンブールの101号室。ちなみに窓がない(笑)。外が騒がしいことを考えると、内側の部屋のほうが静かでいいかもしれない。それに、これから先は宿代が少し上がるので、今日は安い宿でいい。
 一息ついたところで腹が減ってくる。思えばグラチャニツァで惣菜パンを1つ食べたきりだった。
タクシー 7
宿 12
― 過去残金のメモ ―
トルコリラ残:11.65 ✓
MKD残:721 ✓
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今日の宿(昨日の1LDKとの落差!)
 朗々と響くアザーンの声がいきなり部屋に飛び込んでくる。アザーンというのは「アッラーフ・アクバル!(アッラーは偉大なり)で始まる礼拝の呼びかけだ。乱暴にいえば、学校の始業チャイムのようなもの。テレビの旅番組などで聞いた人も多いかもしれない。
 夕方に聞こえる程度なら何の問題なく、むしろイスラム国の旅情がかき立てられるくらいだが、イスラムの礼拝は1日5回と決まっている。早朝にやられるのは困りものだ。
 ただ、アザーンの長さはいろいろで、国や場所によっては数分ほど続くこともあるが、ここのアザーンはけっこう短い。感覚的には、ティファールの電気ポットでカップ1杯分の湯が沸く程度の時間である。スカーフを着けている女性を見かけないし、コソボのイスラムはけっこうゆるいのかもしれない。俗に言う「ゆるイスラム」である(あ、これは私がいま思い付いた勝手な造語だった)
 SIM
 晩メシの前に通信会社IPKOの店舗に向かうことにする。出先でネット接続ができるように、プリペイド式の3G SIMカードを買いに行くためだ。
 結果から言えば、ネットの接続には成功しなかった。店舗のお姉さんは英語が話せるものの、マニュアルどおりの対応しかできず、技術的な問題には無関心だった。直営の店舗がこれではどうしようもない。
SIM 4
 17時すぎドゥカヂニ・ブックショップという大きめの本屋がマザーテレサ通りにあり、手元のガイドブックにも載っているのだが、朝からの移動で疲れていたのか、あるいはSIMの設定に失敗して気落ちしていたのか、前を通ったはずなのに、まったく気づかなかった。コソボの代表的な本屋を見てみたかったし、何か参考になる本や雑誌があれば買いたかったので、もったいないことをした。
 晩ご飯
 ネットにもつながらず、本屋も発見できず、体も歩き疲れてきたので、このあたりで晩メシにする。
 店は日本を出る直前にチェックしていたLiburnia。プリシュティナのような大きな町は、どこに何があるかさっぱりわからないし、それに今日は宿がしょぼいので、せめて晩メシは安くてうまい店がいいなと思っていた。Liburniaはちょうど宿から近く、第一候補に挙げていた。
 店は細い横道にあるが、大通りに出たところに看板が出ているので迷わない。
 門を入ると右に建物がある。左がオープンテラスになっていて、テーブルが7、8脚ほど並ぶ。お一人様の爺さんが2人、それぞれ別のテーブルで食事をしていた。
 店内には軽めのBGMが流れる。活気のある店も悪くないが、喧噪から遮断された静かな空間もいい。しかもメインが5〜7ユーロと、財布にやさしい。前にいる爺さんのグラスワインに誘われ、私も頼んでみる。しかし、運ばれてきたグラスはむやみに大きく、とても飲みきれない。
 メインはチキンのかけらと味付きライス+唐辛子の入ったタレ。ハーブのきいた鶏肉はうまいが、味付きライスの塩味が濃く、食べているうちに飽きが来る。パンが妙にうまいので、パンと交互に食べれば至福のコンビネーションになることを発見したが、これをするとすぐに腹がふくれてくる。
 もったいないが、ワインは半分ほど、そしてメインも少し残した。グラスワインの値段は書いていなかったが、持ってきた伝票を見るとわずかに3ユーロだった。そういう物価だと言ってしまえばそれまでだが、この量で450円は良心的に思われた。
晩飯 8(メイン5+グラスワイン3)
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メインの鶏料理とご飯+パン
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グラスワインと店内
 外は日が暮れかけている。爽やかな夕風に誘われて少し歩いてみるが、大通りは車ばかりで、おまけにグラスワインの余韻で足元が少し不確かなので、見かけた売店に寄り、シュウェップスのビターレモンを買って帰る。
シュウェップスのビターレモン 0.65
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暮れはじめるプリシュティナ
 20:05部屋に帰ってきたらいきなりアザーン(笑)。でも、上にも書いたように、コソボのアザーンはすぐに終わる。
 安い宿なのでシャワーは期待していないが、脱衣スペースにドアがないってどういうこと(笑)。
― 今日の締め ―
トルコリラ残:11.65 TL ✓
ディナール残:721 MKD ✓
ユーロ残:札455 €(財布75+保管280+予備100)+コイン6 €+α ✓
〈アルバニア語表記〉
ボタンドゥカヂニ・ブックショップ:Dukagjini Bookshop
ボタンマザーテレサ大通り:Bulevardi Nënë Tereza
(2014.6.14 記)